
飲食店経営で重要な在庫管理3つのポイントを徹底解説
飲食店経営において、適切な在庫管理をすることは非常に重要です。いわゆる「どんぶり勘定」を続けている飲食店も少なくありませんが、そうした店の多くはやがて淘汰されていく可能性が高いのが現実です。
今回は飲食店経営における在庫管理のポイントを解説したうえで、棚卸の方法や注意点などについてもご説明します。
飲食店経営における在庫管理の3つのポイント
飲食店経営における在庫管理について、重要な3つのポイントについてご説明します。
在庫の状況を把握しよう
適切な在庫管理をするためにはまず、日々の在庫状況を正確に把握することが大切です。
単に在庫量がどれだけあるかを見るだけではなく、賞味期限や消費期限なども意識することが大切です。当然のことながら、賞味期限切れや消費期限切れのものがあれば、それらを使うことは飲食店として許されることではありません。
食材を買ったら食材の袋などに賞味期限や消費期限を大きく書いておくことをクセづけておき、さらに先に入荷したものから使用して新しく入荷したものは奥に保管する「先入れ先出し」も徹底するよう心がけましょう。
あと在庫チェックの際には、以下のようにグループ分けしてチェックするのがおすすめです。
- ・メインメニューなどに使う、とくによく使う食材・商品
- ・そこそこよく使う食材・商品
- ・あまり使わない食材・商品
適切な仕入れ量を考えよう
日々の在庫の状況が把握できたら、日々の仕入れ量についても考えていきます。曜日や予約状況、天気、イベントの有無などの条件を考え、さらに現状の在庫状況も踏まえたうえで仕入れ量を考えていきましょう。
在庫管理の際に食材や商品を使う頻度や量などでグループ分けしておけば、仕入れで最優先すべき食材・商品がどれなのかということも見やすくなります。
さらに、日々の在庫管理を続けて「いつも人気のこの食材・商品だが、とくに夏の暑い日は売れがすごい」「日頃はあまり出ないが、この予約を入れているお客さんは、いつもこの食材を気に入って注文している」などと分析できるようになれば、より適切な在庫管理ができるようになります。
月に一度、しっかりとした棚卸を実施しよう
適切な在庫管理をするためには、単に日々の在庫数を確認するだけでなく、利益率がどのくらいになっているか、保管方法や衛生状態が適切かどうかなども確認するための棚卸を実施することが必要です。
棚卸の頻度は業態によってかなり違いがありますが、飲食店の場合は毎月末の締めのタイミングでおこなうのが一般的です。
在庫の棚卸方法および注意点
棚卸は、飲食店店舗内にある消耗品すべてがチェック対象となります。食材やドリンク・調味料などがチェック対象になるのはもちろんのこと、紙ナプキン・洗剤なども対象となります。
棚卸では、棚卸表に数量や単価を入れて売上原価を算出していきます。
そして飲食店の棚卸方法は、最終仕入れ原価法でおこなうのが一般的です。
最終仕入れ原価法とは、最後に仕入れた単価=その商品のすべての在庫品の単価として計算するという方法です。
棚卸の方法は他にもいくつかありますが、最終仕入れ原価法以外の方法を使う場合は「棚卸資産の評価方法の届け出」を事前に税務署へ提出しておかなければいけませんので、最終仕入れ原価法以外の方法を使いたい場合は注意が必要です。
在庫管理は手間がかかるがしっかりやればロスも少なくなる
日々の在庫管理と月に一度の棚卸を適切におこなうことは手間がかかりますが、これらを徹底することで、原価率や食材のロス状況などもしっかりと見えてきます。
適切な在庫管理をすることは食材などのロスを大幅に減らせることにもつながりますので、経営という視点から見れば、継続的にしっかりと在庫管理をしていくということは非常に重要です。
また、在庫管理も慣れて効率化できるようになってくればそこにかかる時間も短縮できるようになります。最初はかなり面倒に感じるかもしれませんが、今後のために日々の在庫管理を始めてみましょう。
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